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  美食の国から    
 
  ヨーロッパ美食の国から
東洋の日出ずる国≪ジャポン≫へ、
フランス人シェフの日本における
ダイナミックな活動とその人柄、足跡を追った。
   
  センチュリーハイアット東京
「キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ」
料理顧問
リオネル ベガ氏
   
  ★センチュリーハイアット東京 「キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ」
http://www.centuryhyatt.co.jp/index_pc.shtml
   
 
1976年、南フランス、コルシカ島のバスティアという
港町で生まれ、5歳まで暮らした。
いつもアパートのテラスから、
何隻もの船が往来するのを眺めていた。
20歳の誕生日、友人25人が、地元の山、
サントヴィクトワール(勝利山)の頂上で、
バーベキューをして祝ってくれた。
そして、本年(2006年)9月15日、30歳の誕生日は、
料理顧問として招かれた、センチュリーハイアット東京、
フレンチレストラン
≪キィジーヌ[s]ミッシェル・トロワグロ≫の
オープンの日であった。
その夜、皆がシャンパンで、
重なるおめでたい出来事を祝ってくれた。
 
リオネル ベガ氏
 
センチュリーハイアット東京
キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ
リオネル ベガ氏
   
 
■ ミッシェル トロワグロ氏との出会い
リセ(高等学校)を卒業後、
いくつかの仕事を経験した。
そして、レストランで働いた折、
料理の魅力に惹かれ、
19歳から料理の道に入る。
21歳の時、働いていたレストランの近くに、
世界的に有名なミッシェル トロワグロ氏(★1)
の経営する
ブラッスリー(カフェ レストラン)
≪ル サントラル≫があった。
憧れのシェフのレストランで働きたくて、
履歴書を送った。

 
 
サント ヴィクトワール山
そして、≪ル サントラル≫で働くことが叶った。
トロワグロ氏は、まだ若いベガの人柄を気に入ってくれた。
その後、ガストロノミックな料理を目指し、
南フランス サントロペ、美食の都リヨン、パリで働く。見習いであったベガは、
有名レストランの中で、次第にセクションシェフ(部門料理長)、
スーシェフ(副料理長)を努めるようになった。
2002年、共に働いたシェフ、ギ ラソゼ氏から電話をもらう。
『メゾン トロワグロのセクションシェフのポジションが空いている。働かないか?』
トロワグロ氏は、ブラッスリー≪ル サントラル≫で働いたベガを良く覚えていてくれた。
第一セクションシェフとして入った三ツ星レストラン≪メゾン トロワグロ≫、
8ヶ月後には、副料理長を任され、ミッシェル トロワグロ氏の下4年間務めた。
   
 
 
   
 
■ 絶妙な料理の目、素材の昇華
ベガは、トロワグロ氏の下で働き、多大な影響を受ける。氏の人間性と技量は、ベガの料理人生を更なる美食の世界へと方向付けた。
『トロワグロ氏は、精力的な人で、彼の豊富なアイデアには、限界が無く、常に新しい発見がありました。いくつもの素材の特徴を活かしながら一つの料理へと昇華させていく。そこには、平凡でもなく、行き過ぎもなく・・トロワグロ氏の “正確な目”で判断される一皿は絶妙でした・・』
そして、2006年9月、トロワグロ氏によって、センチュリーハイアット東京
「キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ」の料理顧問としての任を受けたのである。
   
 
 
   
 
■ 一番大事なのはエスプリ(精神・心)
好きな言葉は何ですか?との問いに、
二人のグランシェフの言葉を引いてくれた。
≪料理は、作り方だけではない。
それは、作り方の他にある(アラン・シャペル氏)≫
≪情熱を失うよりも、情熱の中に身を投じるほうがよい(ミッシェル・ブラ氏)≫
そして、自身の料理に対する心情として、
『決して満足をせず、常に、考えることです』と語る。
『芸術とは、訓育された人間が、その創造によって、人々に喜びを与えることだと思います。料理は、3つの感覚、≪味覚、視覚、臭覚≫で人々に喜びを与えることができます』
 
   
料理を目指す人たちへ
『ハードな仕事なので、料理に対して、情熱を持てるということが大事ですね。
そして、お客様に幸福感を感じてもらう事が目的なので、その為の様々な苦労(例えば、同僚への思いやりであったり・・)が自身の開花につながります。良いエスプリ(精神・心)こそ大切ですね』

子供の頃、友達とかくれんぼや戦争ごっこをした森には、ローズマリーの香りがいつも漂っていた。そして今、ベガシェフの作る料理から、ローズマリーの香りが漂う。
   
  ★1)ミッシェル トロワグロ氏:
親子二代に渡り38年間、ミシュランガイドの3つ星を保持しているメゾントロワグロのシェフ
   
 
★ シェフの一皿   
〜 仔牛のロース 粒マスタード風味 レモンのコンフィ クミンとバニラ風味 野菜のクロック 〜
 
Longe de veau panee a la graine de moutarde
Tranche de citron confit “cumin-vanille” Croque-jardinier”inca”
   
 
シェフの一皿
 
低温で火を入れた仔牛のロースは粒マスタードの衣に覆われて
レモンのコンフィはクミンとバニラの香り
綺麗に並んだ野菜のコンフィはメゾン トロワグロのスペシャリテ
   
  (第19回了)
   
  取材・文/馬場雅教
   
 
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